――― 僕は、この傷も含め君の全てが好きだよ…。



――― ガバッ



 嘘つくんじゃない!!

 離れて!!

 気持ち悪いの。


 妹の感じていた男の吐息、

 薄ら臭う血の臭い。
 
 妹の苦しみをちゃんと分かってあげたかっただけ。

 貴方なんかに、気があるとでも思った?



――― ここまで来たら帰さないぞ!!



 私、HIV感染者なの!!



――― え…!!


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