それを聞いた妹さんは、

 強い決意の表情を見せて


「はい。」


 と返事をして下さったんです。




 その時僕は、人のために働けた…。


 増しては、

 松山先生の妹さんのために働けたのだから、

 松山先生もさぞ、

 お喜びになるだろう…と。



 でもそのせいで…

 僕が妹さんにそんな仕事を紹介してしまったせいで、

 妹さんはHIVに感染してしまったんです。



 松山先生までをも、

 僕は結局宝物を傷付けた悪人だったんですよ…。


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