英雄飼育日記。
ああもう。
どうして私が、こんなファンタジー溢れる非日常を味わう羽目になるわけよ。
突然夢の中で影に襲われて。
よくわからない男の子に「名前をつけろ」と言われたかと思えば。
家の前には怪しさ全開の半裸男がいて。
仕方ないので家に入れたら謎の銀髪男の襲撃にあい。
アロエヨーグルトがこぼれたり色々と被害がありつつ何故か全て元通りになって。
とどめに「君は目覚めたての超能力者なんだよ☆」発言。
「やっふぇはへっくぁ」
やってられっか。
因みに今日の発見、歯磨き中に喋るのはあまりお勧めできない。
今日も素晴らしい無駄知識が生まれたよ。メロンパン食べたい。
口の中をゆすぎ、素晴らしきミントが口内を支配する。
私は壁にかけてある時計に目をやった。
時計の針は7と9の数字を差している。
長針が9、短針が7。
要するに、7時45分。
「………………やばい」
私はそう一言口にして、自室へと向かった。