メガネの向こう側。
「とりあえず、その眼鏡を外しなよ。
そしたら、何か変わるかもしれないよ。」
瑞江君は、アタシの肩にポンと手を乗せて、そう言った。
アタシはキョトンとしている。
「その眼鏡を外して、変わらなかったら、俺が責任取るからさ、外してみなよ。」
「責任って……。」
「まぁさ、細かい事は気にすんな。
でも良い事あるはずだよ?!」
瑞江君はアタシの眼鏡に手をかけた。
アタシはそれを拒否する事が出来なかった。