メガネの向こう側。

歩き出した守崎君の背中に向かってなら、何か言えるかもしれない。

そう思ったアタシの口から出た言葉は、



「ありがとう!」



だった。

その言葉を聞いた守崎君は、アタシに背を向けたまま、手を振った。

そのまま歩く守崎君を、アタシは見送った。

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