メガネの向こう側。

―――そして、沈黙を破ったのは担任だった。



「この事を話していいか分からないけど……。」



担任は何か言いにくそうにしている。



「何ですか?」



「あの……花園なんだけど……。」



「由香に何かあったんですか?」



「うん……。
薬を沢山飲んでしまって……。」



「薬?!」



アタシの頭では、どこかで観たドラマの話がよみがえる。

睡眠薬を沢山飲んで、病院に運ばれた少女が出てくる話だった。
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