執事は時に主人に願う



「あなたはいつもそうね。

どうして自分の為に願わないの」



「私はお嬢様に仕えるために在るのです。

それ以外に願いはありません」



本心だった。

綺麗で純粋なお嬢様を俗物から守ることが私の生き甲斐で。


そのためならこの身を滅ぼしても構わなかった。




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