月夜に

ギャーギャー言いながら付いてくる火龍に笑みが漏れる

冷たく言うといつも面白い反応が返ってくる

「ふふ・・・」

「サド・・・」

怪しい笑みを浮かべる私に風龍が言う

どっちが・・・

腹黒いくせにと思ってもけして口には出さない

後が怖いから・・・

「着いた」

風龍の言葉でバイクから降りて前を見るとそこそこ大きな倉庫

まだ着いていない水龍と火龍を置いて1人先に倉庫に向かう

大きな扉を開けると今日は集会だったのか結構な人数が居た

「誰だ」

扉の近くに居た奴らが口々に言うが無視して人数を見定める

「・・・200ってとこか?」

「楽勝だろ」

「以外に少ないんだな」

「僕あの辺で見てるね」

私が人数を呟くといつの間にか来ていた3人も口々に言う

水龍だけは姿が見えないよう扉の影に隠れて

「そうだ!言い忘れてたけど月光、このチーム中村組と関係あるらしいよ」

「っ」

中村組・・・

お母さんをあんなにした犯人を知っているかも知れない組・・・

「テメェら誰だ」

話しかけてきた総長らしき奴の胸倉を掴む

「俺は月光・・・中村組について知っていることを教えろ」


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