月夜に
月華said
「月華、月下美人って知ってる?」
「知らなぁい。なぁにそれ」
「お花よ、白くて綺麗なお花」
「月華も見てみたい!」
「うぅ~んちょっと難しいかな」
「どうしてぇ?」
「月下美人は1日しか咲けないの」
「そんなぁ・・・」
「月華はね?月下美人の咲いた月の綺麗な夜に生まれたの、月華は月下美人よ」
月下美人のように育ってね───
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夢を見た・・・
まだ幼いころの数少ない幸せな記憶
そろそろ起きたほうがいいかな・・・?
そう思い重い瞼を開くとドアップに知らない男の顔があった
数秒見つめあって身の危険を感じた私は
パァンッ
とおもいっきり平手打ちした
「ってぇ・・・」
私は座り込んだ男を置いて屋上を後にした・・・
グゥでいけばよかった・・・
このことを後悔するのはもう少し後の話─────