月夜に

正門に着き時計を見ると9時過ぎ

ゆっくり歩きすぎた・・・

まぁ、いつものことか

靴を履き替え廊下をすたすたと歩いているときだった

「月影じゃないか」

そう声をかけられ振り返ると、ニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべた中年の先生

影でエロ親父と言うあだ名がついているらしい

それもそうだろうと思う

ある人の情報では

何人もの生徒に手を出しているから気をつけろとのことだ

かかわらないのが1番と思い無視してまた歩き出す

「おい月影!」

結構距離はあったはずなのに急に肩を掴まれた

「・・・っ!」

パシッ

「触らないでください」

そう言ってかなりきつめに払ったのにめげずに肩を掴んでくる

「まぁまぁそう言うな。ところで提案があるんだが着いてきなさい」

半ば無理やり近くの空き教室に連れて行かれた

以前の私だったら空き教室に連れてこられる前に暴れて相手を殴っていたが

二度と退学するわけにはいかないから堪える

以前みたいに退学になってあの人に殴られるのはごめんだ

そう思いふと前に視線を向けると真正面に先生がいた



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