月夜に

──────────

プルルルップルルルッ

携帯の音で目を覚まし誰か確認せずに出る

「・・・はい」

『月華寝てたでしょ?』

「・・・」

図星なので何もいえない・・・

『アハハッ図星だ。早く用意しないと8時に乗り込むよ』

「わかった」プツッ

また一方的に切り時計を見る

7時か・・・

少しその辺歩くか・・・

そう思いながら用意をする

カラコンを外し

真っ黒のジャージに身を包み

顔を黒い布で覆う

フードを被り

夜の町に出る───・・・



家の近くでは人目につかないように気をつけ

最近痴漢が多発している公園へ向かう

「いやー!助けて!」

案の定襲われている人がいて声のする方に向かった

1・・・2・・・3人か

後ろからそっと近づき低い声で問いかける

「何してんだ」

「あぁ?んだよ」

「邪魔すんじゃねぇよ」

そう言って掴みかかってきた奴の手を捻り上げる

「イテテッ離せよ!」

そう叫ぶ奴の仲間は暗闇でもわかるぐらい顔を青くさせながら言った

「ま、まさか・・・月光(げっこう)」





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