叶わない『大好き』
「どう?たくさん泣いた?」
普通聞く?‥英里香らしいけど。
「それが‥思ったより泣いてないのさ!!」
英里香にだから、笑って話せる気がする。
同じ想いをしたことがあるから‥
「思いっきり泣かなきゃダメだよ?!
いつでも、胸は貸してあげる♪」
「ありがと‥♪」
英里香は席に着き、
あたしはまた机に突っ伏した。
はぁ‥
ため息ばかりが零れる。
授業もそれなりに受けたけど、
ぼーっとしちゃう。
あ‥1組だ。
移動教室なのか、1組の人たちが
4組の前を通る。
1組ってことは、あの人もいる。
いつもなら、通るまで眺めてるんだけど‥