叶わない『大好き』
今日は、無理。
と目をそらした時‥
「ハハっ‥」
‥え?
笑い声につられて思わず廊下に
目を向けてしまった。
‥――あなたの笑い声だったから。
笑い声で分かるって、どんだけ
好きなのよって笑いたくなる。
でもさ‥
笑えないよ。
別に、あなたは返事をしただけで
あたしのことなんか好きじゃない
って分かってるけど‥
あなたは‥普通に笑えるんだね?
いつものように、
何事もなかったように‥
友達と笑い合えるんだ。
そんな姿みたら、泣きたくなるじゃん。
あたしは目に浮かんできた涙を
必死にこらえて、授業を受けた。