叶わない『大好き』
あの子なの?
3月に入り、そろそろ2年生も
終わりに近づいた頃‥
「ねぇ、ねぇ聞いた?!」
教室で英里香と話していると、
実季が慌てて入ってきた。
「え‥何を?」
英里香が聞いた。
「あたし‥見ちゃったんだけど‥」
たっぷり間を置いて‥
顔を近付けて、小声で話始めた。
「陵がさ、海彩(ミサ)と一緒に
登校してきてた!!」
「‥え?」
あたしが驚いているのも構わずに、
実季は続けた。
「2人ってさ〜付き合ってんのかな?」
ズキン
心臓が痛い。