叶わない『大好き』


1人になった帰り道でも
泣かなかった。


当たり前じゃん。

あたしはフラれたの。

お返しなんかくれるはずない。


自分にたくさん、言い聞かせた。


小学校の時と同じ。

あの時もそうだった‥


家に帰るなり、英里香に電話した。

『はい、もしもし?』

「え〜り〜か〜」

『な‥何?!』

あたしの雰囲気に焦ってるみたい。

「あの人に何言ったの?!」

「あの人って‥陵?
何も言ってないって!!

言おうとしたのに、夏花が止めるから‥」

‥え?

英里香は嘘を
つくような子じゃないから、
本当なんだと思う。


< 137 / 389 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop