叶わない『大好き』
1人になった帰り道でも
泣かなかった。
当たり前じゃん。
あたしはフラれたの。
お返しなんかくれるはずない。
自分にたくさん、言い聞かせた。
小学校の時と同じ。
あの時もそうだった‥
家に帰るなり、英里香に電話した。
『はい、もしもし?』
「え〜り〜か〜」
『な‥何?!』
あたしの雰囲気に焦ってるみたい。
「あの人に何言ったの?!」
「あの人って‥陵?
何も言ってないって!!
言おうとしたのに、夏花が止めるから‥」
‥え?
英里香は嘘を
つくような子じゃないから、
本当なんだと思う。