叶わない『大好き』


席を立ち、英里香の横を通る時に‥
肩に手を置き、言った。

「ごめん‥もう、無理。」


少しは強くなったつもりでいたのに‥

まだまだだ‥弱すぎる。


盛り上がっている車両をあとにして、

自分の席に座った。

「はぁ‥」

頭を抱えて、目に
溜まっていた涙を拭き取る。

それでも、じわりと涙が浮かんでくる。

もうやだ‥

自分の車両を離れて、
あの人たちとは反対側の
車両と車両の間で立ち止まった。

ここでいいや。
窓の方に顔向けてたら、
誰か分かんないでしょ??

1人で外眺めてる悲しい子だな
ってほっといてもらえるだろうし‥


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