叶わない『大好き』
部活
「はぁ‥」
期末テストから約1ヶ月後
12月に入ったある日。
あたしは、靴を履きながら
ため息をこぼしていた。
「何でため息ついてんのー?」
「今日塾だよー疲れた!!」
真実ちゃんに、愚痴を溢しつつ
あの人の下駄箱を見る。
「はぁ‥」
またため息。
もう帰ったわけ?
すでに上履きの置いてある、
あの人の下駄箱を見ながら
軽く落ち込む。
「最近、帰るの早すぎでしょ!!」
「え‥あぁ、あの人ね?」
主語を言わなくても、
誰か分かるなんてあたしって
どんだけあの人の話
ばっかりしてるんだろう‥
「受験も近いし、しょうがないよ。」