叶わない『大好き』
「うぅ‥」
受験生って本当に嫌だ!!
「‥え?」
今、昇降口の前を通りすぎたのって‥
「陵、待てよー!!」
慌てて昇降口を出てみると、
グラウンドの方へ走っていく
あの人と友達が見えた。
しかも、明らかに部活の服!!
まさか、まさかの‥
「あれ‥部活出るみたいじゃない?」
「だよね、真実ちゃん!!」
真実ちゃんの呟きに、速攻で
返事をしたあたしは
念のため‥と、いつもサッカー部が
荷物を置いてある所へ。
ある、ある。
あの人のリュック♪
「真実ちゃん♪」
「部活見ていく?」
「うん♪」
あたしの心を読み取ったような
質問に即答し、荷物をおろした。