叶わない『大好き』



「ダメ‥でした。」

泣きはしなかったけど、
笑えもしなかった。

「‥‥そっか。まぁ、座って。」

先生に促されて、
向き合う形になってる椅子に座った。

先生の机の上に、名簿が置かれている。

「じゃあ‥小倉さんは、
併願にちゃんと受かってるから
併願先に行くことになるね。」

あたしの欄に、△△高等学校
と書きこみながら言った。

「‥そうですね。」

「皆‥頑張ってたのに、
皆が希望の所に行けないって‥
聞いてる方も辛いよね。」

先生は、本当に残念そうに言う。
泣きそう‥‥あたしが。

「本当に、高校生活不安です。」

今、話さなきゃ泣きそうだったから
思ったことを言ったけど、
ミステイク‥。



< 381 / 389 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop