叶わない『大好き』
「‥でしょ?」
「‥ていうか!
あの人来たかって分かります?」
「んーどうだろうね。
声は聞いてない気がするけど。」
やっぱり、違うクラスだし
分かんないよなー‥
「受かったかなぁ‥」
「あれ‥併願先同じだっけ?」
「いや、全然違いますよ?
どうなろうと、同じ高校に
なることは無いんです。」
「そうなんだ‥
あ、そろそろ帰んなきゃね‥」
小倉さんとだと、つい長話しちゃうよ。
先生はちょっと笑って立ち上がった。
「あの人、受かってるといいなぁ。」
そう呟いたあたしの肩を、
先生がポンポンと叩いた。