叶わない『大好き』
卒業週間
休み明け、少しは元気になったあたしは
学校についていつものように真実ちゃんの
教室に向かった。
「真実ちゃん、おはよー!」
「あ、夏花ちゃんおはよ!」
真実ちゃんには休み中もメールして
普通にしてねって頼んでおいたから
普通に話を出来る。
「まだ、あの人来てないよね?」
「来て早々、あの人の話ー?
ホントに夏花ちゃんはー」
真実ちゃんは、笑いながらも答えてくれた。
「私は見てないけど、
下駄箱に靴あったの?」
「ううんー無かったよ?」
「じゃあ、来てないんじゃないの?」
「だよねー
でも、結果気になっちゃってさー」
「気持ちは分からなくもないけど‥
あの人のなら、すぐ分かるでしょ。」