叶わない『大好き』
席を移動すると、あたしの後ろと
左側の隣が男子だった。
あなたは‥
実季の列の一番後ろ。
あなたのまわりには、
明るいグループの女の子たち。
あぁ‥またヤキモチ妬いちゃう‥
「じゃあ、席はこれで決まりで‥」
「先生ー」
先生が話しているところに、
被さってきた声はあなたのもの。
「長井君‥どうしたの?」
「俺、一番後ろだと黒板見えにくいんで‥
誰かと交換したいんですけど‥」
「そうなの?
じゃあ、誰か‥変わってくれる人?」
え?
この前、一番後ろだった時は
大丈夫だったよね‥
と考えていると、次の声で
理解した。