叶わない『大好き』


ある日の昼休み。

「実季、夏花〜トイレ行こ〜」

「いいよ〜」

あたしたち3人は大抵
昼休みにトイレに行く。

教室を出て、トイレに向かって
いるとあなたが反対側から
歩いてきていた。

うわ‥

クラスが離れたからって、
あたしの気持ちは冷めることなく‥

むしろ、増しているように思えた。

だから、言葉を交わす訳でも
ないのに‥

異常にドキドキしている。

英里香が一番前を歩き、
あたしと実季が後ろから
ついていくと言う感じだった。

「あ、陵〜!!」

黙って通りすぎようとしている
あたしの前から、聞こえた声。

声をかけたのは‥英里香。


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