叶わない『大好き』
うつむいて、唇を噛み締めて‥
全然、説得力のない言葉だった。
キーンコーン‥
チャイムに助けられて、席についた。
それから、英里香もあたしも
その話題は口にしなかった。
移動教室があって、廊下に出た。
あなたとなみちゃんのイチャイチャを
覚悟してたんだけど‥
そんなのは一切無くて‥
いつもと変わらなかった。
それが嬉しかった。
ホッとしたけど‥
やっぱり、諦めなきゃいけない
ことは変わりない。
あなたを見かけた時、
あなたとスレ違った時、
どうしようもなく、泣きたくなった。