叶わない『大好き』


「ホントだ!!」

ドタバタしながら、莉子の家を出た。

‥――

今は、あの人の家の近くで
待ってるんだけど‥

「‥来ないね?」

「‥うん。」

気づけば、もう6時。

「‥あ!!」

突然、莉子が叫んだ。

「な‥何?」

「夏花‥今日って、サッカー部
早く終わる日じゃない?」

「あ‥そうかも。」
テストも近いし‥

「どーしよ‥」
頑張ったのに‥泣きそう。

「んー‥しょうがない。
ポストにでも入れておこ?」

「そう‥だね。」

ガトーショコラをポストに入れて、
莉子が入手しておいたあの人の
アドレスにメール。


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