辛口男子の甘い言葉


「じゃ、どっか行くか?」


「えっ!?」



誰と!?

驚きすぎな私を見て、広瀬は何故かそっぽを向く。


「ほ、ほんと?広瀬が…私と?」


嬉しい、嬉しすぎる!!



「自惚れんな、ばーか。」


「…え?」


「俺がそんなこと思うわけねぇだろ。」


「そ、そんな!?」


「かわいそーだから、気ぃ使ってやってんだろ。」





ああ、そーですよね。


あなたはそうやって意図も簡単に私をドン底に突き落とすんですよね。


私は浮き上がっていた肩を落とし、下を向く。



「…で、行くの?行かねーの?」


「…ぇ?」


「返事ないってことは、やっぱ行かねーのな。おっけ。」


「い、行きます!行きます!!行かせていただきます!!!」



「うむ。」



そうして約束をしたのだった。












「へぇー、奈絃と広瀬が約束したのにビックリなんだけど。」


「いーねぇ!プールかぁ…」


私たちはあの後、プールに行くと決めていたのだ。


「最近できたばっかだし、面白そうなの!見てこれ!」


そう言いながら、ヒロくんとリッカにパンフレットを見せる。





私は前から行きたかった所なので、広瀬に頼み込んだのだ。


まぁ、広瀬もすんなりOKだったしね。


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