辛口男子の甘い言葉
「へ」
「奈絃ちゃん!水着可愛いね!!………って、あれ?え、…なに?」
明るい声に広瀬の声は「へ」で途切れた。
突然やってきたヒロ君は目をパチクリさせている。
私は真っ赤だし、広瀬はキレ顔。
ヒロ君に気まずさを感じさせないために、私は広瀬に聞いた。
「何で怒ってんの?」
「黙れ。」
「はい。」
気迫負けして即答で答えてしまった。
何で私にまで八つ当たり!?
はぁ、勘弁してよー…。
「奈絃ー、おそい…って、あら。皆居たのね。」
「あ、ごめんリッカ。」
リッカは私の分の荷物も持って来てくれた。
そして私に荷物を渡して、皆の顔を確認する。
「……」
「………」
沈黙する私と広瀬。
その間にヒロ君がにこにこしている。
「……何があったのよ。」
半ば飽きれ気味にリッカは言った。