辛口男子の甘い言葉


この状況誰が作ったと思ってるんですか!?


「…あ、ありがとう。」



「……………………………………


…………………おぅ。」





明らかに今、私、返事…間違った。



だって!

だって!!

なんか私だけ特別って言われてる気がしたんだから!


仕方ないよね、

ありがとうが言いたくなるほど嬉しかったの!





よし!今なら…!!!





私は鞄に手を入れてプレゼントを掴んだまま、広瀬を呼んだ。



「ひろ…」


「朔!」



私の言葉と重なって、高いトーンの声が横から聞こえた。



「え?」


「げ。」


私は首を90度横に向けて、広瀬の名を呼んだ人物を見る。

広瀬は明らか嫌そうな声を上げた。



そこにいたのは…




「あ、取り込み中?ごめんナサいネー?」



栗色の髪が印象的な男の子だった。



「あ…ハイ。」


せっかくの勇気を無にされた怒りはどこかへ消え、私は呆気に取られていた。



…外国人?


いやいや、それにしては日本語がペラペラだし…。




とても整った顔立ちの彼。


思わずじっと見つめてしまう。


すると何かに視界を遮られ、突然真っ暗になった。


「ひゃっ!?」


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