またいつか
終焉
「……はっ!!」
ガタンと机を鳴らし、私は起き上がった。
皆の視線が一斉に集まる。
私は顔を赤くして再び伏せた。
その瞬間。
―――バコン!!
「うぎゃっ!!」
「寝るな!!」
目の前に先生が教科書を持って立っていた。
どうやら教科書の角で叩かれたらしい。
「トゥーニャ……次寝たらレポート提出な」
「え……嘘でしょ?」
「俺は嘘はつかない」
そう言い残して先生は再び教壇へ立った。
「711年~1492年までイベリア半島ではレコンキスタと言う―――」
私はさっき見た夢について考え始めた。
やけに生々しかった。
別に私はイスラム教徒ではない。
不思議だ。
アレがレコンキスタなのだろうか……
「―――そしてスペイン王国が成立された。トゥーニャ!!」
「はいいい!?」
「ちゃんと聞いていたか?」
「はい……」
丁度いいタイミングでチャイムが鳴った。
先生が出ていき、帰る支度を始めた。