ボーイ★☆ガール

「間違えられるのは
もううんざりだー!」

「わたし桃ちゃんが
大好きよ」

「日奈未、お前っ…」

「だって桃ちゃんは
桃ちゃんじゃない?」
「っ……」

返す言葉が無かった。

「桃ちゃんは桃ちゃん
本来の素敵を閉じ込め
ていると思うのよね」

「す…すてき…?」

「あなた恋愛に関して
否定的になっている
ようですわね」

「なっ…」

うわー……
こりゃ痛いとこ
つかれてしまった…。

「ですから、まず素敵
には恋愛は付き物
なんですのよ」

「付き物って…」

な、なんかヤバい
方向に進んでるよ…ね? 絶対的に……。

「そのためには恋愛を しなきゃいけなくて?」
「な、なーに言って
んだ日奈未ぃ!」

「そんなに慌てなくて
も大丈夫ですのよ」

いやべつに
慌ててないけどね…。

「もう助っ人は呼んで
いるから」

「何?盗っ人?」

「違うわ。助っ人」

おいおい!
断りもなく何呼んで
んだい?日奈未さん。

「そろそろ来ると
思いますの」

「あっ!来ましたわ。
随分と遅かったん
ですのね?
三分遅刻ですわよ」

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