10分間のラブストーリー~高校生編~
真っ赤なリンゴのように
辻田直太朗×吉野ちなつ
-------------------------
私は今、恋をしてます。
今までの恋愛を見ていたら、私は一目惚れはしないっ!と思っていたのに。
突然魔法が掛かったみたいに訪れる、それが恋、一目惚れ。
『ちなつ!何?今ボーっとしてたよー?』
「そうかな?」
1歳からの幼なじみの陽菜。
陽菜は一目惚れをする。
陽菜の恋愛を見て、私はずーっと羨ましかった。
自分から好きになって、気持ちを伝える、そして愛される。
愛されるってどんな気持ち何だろう‥。
『最近ちなつ変わったよね。』
「やっぱそう思う?」
『うん‥何てゆーかさ‥可愛くなったね~。』
「実は‥痩せたんだ!」
『それもあるかもしれないけど‥何か違う気がする。』
「何それ?」
『ちなつさ、乙女っぽくなったね。』
「おと‥?それはないでしょ(笑)私のどこが乙女って言うの?」
『ううん、乙女っぽくなった。恋してるでしょ。』
うっ‥図星。
「え‥‥‥何で分かるの?」
『だって、ちなつ辻田君ばっか見てるんだもん。そりゃ分かるよ。』
2週間くらい前の事。
廊下を歩いてたら、サッカーボールが転がってきた。
私は拾って周りを見渡してたら、少し遠くの方から声が聞こえた。
“そのボールこっちに投げて!”
私は思いっきり投げた。
そしたら、その子はボールを胸で押さえた。
そして、
“ありがと!サンキュー!”
その時、隣に陽菜が居た。
陽菜は“サンキューはいらないよ~”とか突っ込んでたけど、
私はその人の笑顔に一目惚れした。