シュラバデカンビョー
そんなこんなで天神学園学生寮。

トントンと軽い音を立てて、小夜は階段を昇る。

龍太郎の住む部屋は二階だ。

(うっわ~…本当に来ちゃったよ…男の子の部屋来るの初めてだよぉ…)

なんかバックンバックン言う心臓を両手で押し込みたい気分だ。

小夜は不整脈になりそうなほどの緊張を感じていた。

(何の連絡もなく来ちゃったけどよかったのかな…一本電話くらい入れるべきだったかな…でも龍太郎君風邪で寝てたら可哀相だし…)

色々と気を遣っているようで、実は電話する度胸がなかっただけなのだが。

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