シュラバデカンビョー
(よしっ、行くぞっ)

チャイムのボタンに手を伸ばす小夜。

その時だった。

「龍太郎、大丈夫ぅ?」

「……!」

部屋の中から聞こえる、龍太郎以外の声。

小夜は思わず聞き耳を立てる。

「あ゛~…最悪だ…熱下がらねぇ…」

「ふふっ、何だかんだ言って強がってるくせに、風邪引くなんて龍太郎も鍛えようが足りないわねぇ」

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