♥学園姫と学園王子♥
「失礼します」
あたしは先日、アメリカのブランド社長であるおばさまから逃げ出してきた。
まぁ、日本人だからアメリカ人ではないんだけど。
ようするに、
帰国子女。
アメリカでは毎日店の手伝い、雑用なんかをしていた。
あたしはシンデレラかっつぅーのっ!!!!
それに一応、病気持ち。心臓病って有名な病気。か弱くはないけど普通の少女よりは力がない。
それを知っててあの魔女は…ムキィィぃーー!!
そんなあたしを救ってくれたのが、
「おじいちゃんっ!」
そう、おじいちゃん。
ココの校長である。
「調子は悪くないか?」
「うん!ピンピンしてる!ほらっ」
くるくると回ってみせる。
「こらこら、血管がねじれて病気が悪化したらどうする」
「大丈夫だって~」
おじいちゃんは優しくて心配性。
そしてあたしはおじいちゃんっ子。
昔は毎日おじいちゃんと遊んでいた。
「親戚であることは内緒だぞ?」
「うん。わかった。」
「よし、教室へいこう。担任にはワケを話しておいた。」
あたしは軽い足取りで教室にむかった。