お嬢様、家出しちゃいます!
如月と浩太郎がそんな話をしてるなど露とも知らず、女性陣はいそいそと荷造りをしていた。
「あの、お母様?まきちゃんはこんなに荷物を詰めてはいらっしゃらなかったのですけど・・・」
ぎゅむぎゅむぎゅむっ
「なにをっ、言って、いるの!!まだ足りないくらいですわっ!」
ソフィアは額に玉のような汗を浮かべて必死に荷物を詰めていた。
誰が見ても、リリアには到底持ち上げられはしない量だった。
もう、完全に家出のレベルを超えている。
ガチャ
「やはり・・と言ったところですね」
そこへ小さなリュックを肩に担いだ如月が入ってきた。