お嬢様、家出しちゃいます!




「こんな夜中に何を騒いでいるの??」


浩太郎の石化と共に、リリアの母、ソフィアが


サラサラのブロンドをなびかせて入ってきた。


ソフィアはフランスの由緒ある貴族のお嬢様で、


浩太朗が出張でフランスに訪れた際、


偶然出会い、お互いに一目惚れで結婚したのだ。


そのため、リリアは髪はブロンドだが、目は真っ黒なのだ。


「お母様!起きてらしたのですか?」


この時間、ソフィアは大抵深い夢の中のため、リリアは驚いた。


「あなたたちの声で起きたのよ」


ソフィアと浩太郎の寝室は書斎の丁度向かいに位置しており、


大声を出せばすぐに聞こえてしまうのだ。









< 7 / 47 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop