落ちない日常
となりのめがねくん
なんだかんだで、
班のみんなとも仲良くなれた、と思う。
仁科先輩とはお茶行くし、
瀬川さんとはお昼も食べる。
掴めないのは
冴島さんと伊東さん。
「伊東さん、疲れてますか?」
伊東さんのキーボードをうつ手が止まっているので、
横から覗きこむ。
「伊藤さん、?」
「・・あぁ」
「コーヒーかってきましょうか!」
「・・あぁ」
こくりと伊藤さんが頷くので、了解しましたと
ダッシュで自販機へ向かった。
「・・なんであいつあんな元気なんだ」
「若いからですよー、冴島さんもうギブアップですか?」
背伸びをしてから、缶コーヒーを啜る冴島を
仁科がくすりと笑うと、すごい勢いで叩かれる。
それをみて笑うのは瀬川だった。
「伊東さーん、買ってきましたよー」
そして帰ってきた雛は伊東にコーヒーを手渡し、
自分の席に戻ろうとするのだが、
伊藤の様子がどうもおかしいので、もう一度覗き込む。