落ちない日常
昼下がりにお茶でも

仕事にもだいぶ慣れてきた、

といってもデスク仕事ばかりなのだが


「さ、昼休みだ。雛ちゃん、食堂行かないか?」

瀬川さんにそう誘われ、はいと返事をするまえに目の前に現れたコンビニ袋で遮られる。

「ダメだ」

「え」

「なんだ冴島ヤキモチか」

「ッちっげぇ、…違いますよ」
雛が不思議そうに冴島を見つめると、冴島は眉をひそめてから自分の椅子に腰を下ろした。


「今から鑑識のとこ連れてってやっから、おにぎり食え」

ガサガサならしてコンビニ袋から2つおにぎりを出してもらう。

私、おかかやなんだけどなー

チラリと冴島さんの食べるおにぎりを見ればおかかだったのであきらめた。

「おかか好きなんですね」

「悪ぃか、」

おかかおにぎりだけ買ってくるのもどうかと、

まあいいか、一食ぶん浮いたし

< 7 / 12 >

この作品をシェア

pagetop