落ちない日常
鑑識課につくと、
冴島さんは一瞬躊躇ってから扉を開けた。
その意味は入ってから分かった。
「うわ!冴ちゃんが女の子連れてる!!」
「ええ、あの冴島が!?」
私たちが入った瞬間、
鑑識課が大きく揺れた。
「おい、お前ら。ふざけるのも」
「え、なにこの子ちょー可愛いじゃない!」
「あのモテない冴島が、、」
綺麗な女の人が私の目の前まできて、
じろじろと見られる、
「いやー、それにしても冴ちゃんが」
「黙れ!なんで俺が彼女を連れてこなきゃならねーんだよ!」
「え、義務じゃん」
「俺に権利はないのか、」
仲いいんだなー、冴島さんとこの人。
背の低い雛は、長身な二人を黙って見上げる。
「ん、私は西橙子(ニシトウコ)こいつとは同期よ」