びとれいある
「う"~ん~~!」
口をふさいだ私の手を叩いてくる。
ついでに鼻も押さえてやった。
「もうバカな事も歌うのも止める?」
大地は大きく頷いた。
大地の口をふさいでいた手を離すと
「すぅ~ハァ~すぅ~ハァ~」
息を吸って吐いてを繰り返した。
「死ぬ寸前だった…。危ない危ない」
私が前を向いて校歌を歌った時、担任の先生が出来るだけ体を低くして私たちに近づいて来た。
「どうした?なんかあったのか?何騒いでるんだ?」
心配してるの?それとも怒ってるの?
質問攻めに大地はこう言った。