びとれいある
あの日、私がもう少し早く帰っていれば、私が買い物について行っていれば、
守ってあげられたかも知れない…。
そう思うと後悔でいっぱいになってしまう。
「ただいま~」
玄関から聞き慣れた低い声。
「パパだ~~」
みゆうは食べるのを止め、玄関まで走って行った。
私も「おかえりなさい」と玄関に向かう。
「はぁ~疲れた。だけど2人の顔を見ると疲れも吹っ飛ぶよ」
お父さんは疲れた顔を見せず笑顔でみゆうを抱きかかえた。