なみだのお話【短編】
あぁ、あなたはどうして私を置いていってしまったの?
涙がとめどなく流れています。
棺桶の中のあなたは、
私があげた花の押し花を手に握っていた。
それを見た瞬間
私の目から涙が出てきて止まらないの。
私はあなたに愛されていたのかしら‥
あなたはいつだって優しかった。私を真っ直ぐ見てくれた。
好きだと言ってくれた。
でも私はあなたに好きだとまだ言ってないの。
だって声が出ないんだもの。