君桜
「ねぇ?聞いてる~?え?まさかのシカト~?」
そうです。シカトですよ。
だから立ち去っていただけると助かるんですけどねぇ!?
「裸足じゃん!何?どうしちゃったわけ!?」
何でそんなふうに笑っていられるの。
何がおかしくて笑っているの。
男が横に座って5分ぐらい過ぎた。
未だに立ち去らない、男たち。
あたしをニヤニヤした目で見て何が面白いのか。
「あーもう、じれったいなァ。連れてくぞ」
横に座っていた男がそう言って、あたしの腕を掴む。
周りにいた奴らもその言葉を待っていたみたいに、一斉に動きだす。