君桜
そう思い、マンションの近くのコンビニに足を踏み入れた。
病人には何を買っていけばいいんだ?
…俺が子供ん時は…、ヨーグルトとかゼリーとか…?
うん。それくらいなら葉奈は食べそうだな。
そう思って手に5,6個持って何気なく中を徘徊。
今思えば、そこで帰っていればよかった。
そうしていれば、あんなことには、ならなかった―――――――。
「…学?」
後ろから女の声。
…聞いたことあるようなないような声。
何でだろう。
最近葉奈の声ばかり聞いていたから、この女の声がとても甘ったるい声で…。
振り向くと、そこには――――――――
「茜?」
昔、付き合っていた女――――――――――――――。