君桜
虚しくなってきた。
学さん、なんなのよ、も―――!!
…………。
あたしのこと、嫌いになった?
…またか。
また、一人になっちゃうのかァ。
学さんとは昨日会ったばかりなのに、学さんには嫌われたくないとか思っちゃうあたしって、いけないのかな。
誰かに好かれたいと、愛されたいと思うのは…、
あたしは、許されないのかな。
やっぱり、人を選ぶんだね、みんな。
「…やっぱ、いいや」
フゥっとついため息が漏れる。
ベッドから起きようと肘で身体をおこそうと…、したのだけれど。
――バフッ!
「ぅわぁ!」
ちょちょちょちょちょ!!
なぜかあたしは…
学さんに、抱きしめられている。