幻想童子
作画を誉められてか変に嬉しくなってきた。

「何にやついてんのよ。気持ち悪いわねぇ」

「いやぁ、普通に誉められたのなんて初めてだったから、なんか嬉しくなって…」

「あんたもしかして、作画担当?」

「そうだけど」

「なるほど…」

俺が答えると少し考えるようにつぶやくとその後少し小馬鹿にするみたいに展開やコマ割りについてダメ出しされた。

「つーわけよ」

「なんか意外と参考になったよ。」

「そりゃああの子のマネージャーやってるくらいだからね」

「確かにな…」

「まああの子が気になるだけのことはあるわね…」

「ん?なんか言ったか?」

よく聞き取れなかったから聞き返したけど笑って誤魔化された。

その後は適当に談笑して帰っていった。

こんなに他人と話したのはノリさん以外では久しぶりで少し楽しかった。
仕事続きで息がつまるような事ばかりだったからいい息抜きにはなった。
気が抜け今日はグッスリ眠れると思っていたが

深夜
とある一本の電話が掛かってくる。
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