BLACK
RED
rose-blood
店員の目線が気になっていた。
-バレる訳がない。
いや、予約はまずかったか?
-偽名だから問題ない。
いつの間にか「会話」はいつも、自分の中のもう一人の『自分』。
そいつは日増しに私を支配し、いつしか私の分身となった。
増殖していく私。
私を蝕む私。
でも、周りを見れば『敵』だらけ。
そのうちもう一人の『自分』が、毎日耳元で囁くのだ。
「殺しちゃえよ」