BLACK
WHITE

ice-cream


「寒い!」


「冬だから仕方ないよ」


愛子は腕を組んで千秋を店に引っ張りこんだ。


「げっ!こんな寒いのにアイス!?」


「デザートは別腹よ!」


あれ程たらふく食べたフレンチは、いったいどこに消えたんだ?


そういえばちょっと太ったか?


愛子の下っ腹を見つめた。


「妊娠じゃないわよ!太ってもないからね!あんまり見てるとヘッドロックかますわよ!」


本気だ。


プロレス好きの愛子は指をポキポキ。


にやりと千秋を見た。


「もう見ません」


「よろしい!」


愛子は頷くと店の一番奥の席に陣取った。


「千秋はどれにする?」


「え~!俺はいいよ」


こんな寒い日に冗談じゃない。


しかもこの後、寒空の下で張りこみだし。


「じゃああたしホワイトチョコストロベリー!」


いかにも甘そうだ。


太るぞ愛子。


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