闇氷花



あたしがずっと伝えたかった言葉―…。

すうっと息を吸い颯たちを見た。
颯達も気付いたのか真剣な、でも
優しい顔であたしの言葉を待っている。


「―…あたし、仲間になりたい。」

そう言うと沈黙。

急に不安が押し寄せ無意識に服の裾を
ぎゅっと握る。

するとあたしの手に誰かの手が
重なった。





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