櫻井くん。



「そんなの普通にムリ…」


「そこを頑張らないと。」


行ってこい!と、奈々は私にノートを持たせた。



「今!?」



眉間にしわを寄せる私に、奈々は大きくうなずく。



「だって呼び出したりしたほうが大げさになるよ?百合はその緊張に耐えられるの?」


「それは…」


「でしょ?だから頑張って。ほら。」



奈々が櫻井くんの方に顎をクイクイするので、私はしぶしぶ立ち上がった。




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